うちのこ。

エキゾチックアニマルの飼育・繁殖ブログです。

カテゴリ: アオダイショウ

もうすっかり冬の空気。
皆さんにおかれてはいかがお過ごしでしょうか。

kng1230_1

うちでは爬虫類部屋をエアコンで18度加温、簡易温室内で適宜局所加温で昼25~30度ー夜22~26度を勾配つけてキープしています。
冬運行。

アオダイショウのタワマンは温室の外です。
今年の子はみんな体躯がきっちり仕上がったので、揃って冬眠中です。
アオダイショウについては日本原産種なので、冬場の加温にはそこまで神経質にはなりません。
エアコンの影響だけ受ける場所にケージを置いておいても、お腹がすけばのそのそ動くし、逆に暖かい場所に置いておいても大体の子が引きこもってるかとぐろ巻いて寝てます。

なので、この時期は冬眠。餌代がとってもエコ。

冬眠期は食が落ちます。
個体により絶食で落ちる期間はまばらなので、うっかり命まで落とさないよう、冬眠させる個体の体躯には気を遣います。
うちでは10月頃から全個体食欲が落ち始め、1ヶ月ほど給餌しなくても平気そうにしている子も多いですが、12月に入るまでは長くても1ヶ月食べなかった子は何らか措置はとるようにしています。(活餌・強制など)
食滞気味の子は食欲があるかどうかを見るため、マウスのメンテを目につくところでやります。
ヤる気ある子は目の前でヒョイヒョイ移されるマウスに咬蛇姿勢をとっているので、冷凍マウスを差し向ければそのままのノリでぴょいぴょい飛んできます。
が、この時期は一度に食べる量も減るので、ロスを出さないため解凍は計画的に…
冷凍が不発そうなときは活です。安定の打率。
今年はそろそろ何とかしなきゃな~と思ってた拒食気味のベビーが活餌にしっかり飛びました。
活餌はスイッチにいいってよく聞きますが、これは割とマジで、うちでは今のところ百発百中で、マウスがそんなにお好きでなさそうな子も活マウス放ると目の色変えます。
狩猟動物の本能でしょうか。

で、もう眠らせようと思ったら温室組と棲み分けます。
下手に温度を上げて体力を消耗させないよう、通常時はエアコンで室温。
食べた子だけは食後ナラベルトで加温。

冬眠つっても睡眠してるわけじゃなくて活性が落ちてるだけで、動くは動くんだけど

今日は貴重なシーンが撮れました。
kng1230_2

ハイイエロー(は勝手に言ってるだけ(笑))ストライプのあおさ♀

これは冬眠中ではありますが、睡眠中の様子です。
kng1230_3

瞳が落ちてるの、わかるでしょうか?
蛇はまぶたがないので目を見開いたまま寝てますが、寝るときは黒目がコテーっと落ちてるのでよくわかります。
代わり映えしないけど見る人が見ればわかる蛇の寝顔。

マクロで撮ってるので、ドゴツいレンズをぎっちり近づけて撮ってるのに無反応。
この油断しきった感じが最高に可愛いです。
kng1230_4

美人ちゃんよねえ。お目目綺麗ね。

kng1230_5

とかやってたら「ハッ」って感じで目を覚ましちゃった。
おねむの最中にごめんね…

ine2_2

ハンドリングについて講釈垂れてるので説得力出すために実地で撮影やっちゃりました。
寛ぐくぬぎたぬ。

さてさて
2回に渡ってアオダイショウの性質飼育環境についてお話しました。
今回は実地の飼育方法。つまり実際のお世話はどういう具合か書いていきます。


最初に

◆検疫

当然ですが、特に多種多頭飼育をしている飼育者は、新規で個体を導入した際には適当な期間を設けて検疫(隔離飼育)しましょう。

具体的には
・ダニの有無
・病気や感染の有無(重度の場合検疫期間中に没する)
・餌への関心や食い付き(併せて口腔系疾病の有無確認)
・期間中に脱皮すれば不全や出血がないか確認
といったところでしょうか?

WCではなくても、ショップ内でFHやWCを同じ棚に並べてられたCBが病気をもらっているというケースがあります(ボールパイソンでは特に)。
要するにショップで購入する個体でも、病気や細菌をもらってくる恐れは十分にあります。
アオダイショウは店頭販売個体でもWCの流通が多いので、気を遣うべきです。
うちでは蛇を新規導入した際はまず次亜塩素酸希釈湯で温浴させています。 
(温浴の方法は後日)

また、ショップから飼育者の下へ移り、環境の変化に戸惑う期間があります。
本種は比較的丈夫な種なので過度な気遣いは不要ですが、ストレスケアのため、適切な飼育環境(できれば最初は多少高めの温度:26度くらい)でしばらく触れず、様子を見ましょう。


以降の日頃のお世話

◆水換え

飲み水と水浴池を兼ねた水入れをケージ内に置きます。
基本はタッパーですね。前回書きませんでしたが、コンビニおでんの容器なども使えます。が、おでんが入った後では表面が脂っこくなるので、念入りに洗って再利用する必要があります。
ここに遊びを利かせると飼育レイアウトが面白おかしくなります。
うちでは和風な模様の入った丼を使っていますが、エッヂの利いた人は土鍋やら漬け壷やらおしゃれな鉢などを使って居たりします。
大体何を入れても、派手だから蛇が萎縮するというようなことは今まで確認できていません。
ただ何だかんだタッパーが使い勝手がいいのでオススメです。(笑)

基本2日に1回(季節により多少変動)の水換えです。
アオダイショウは日本の水で普通に暮らしているので、特に飲ませる水に気を遣ってはいません。
うちでは普通に水道水を汲んでしばらく室温で慣らした後(季節によっては水道の冷水ままでは体を冷やしてしまい体調を崩しかねないので)ケージに入れています。カルキ抜きはしていません。

また、蛇は賢く、生活動線をある程度絞ります。つまり水のある位置構造を把握します。ので、ケージ内で水入れを置く位置はおおよそ定めておくのがいいと思います。


◆給餌

うちではピンクマウスは割り箸で、アダルトマウスは100均のトングで与えています。
ス●ーのバンブーピンセットがエキゾチックアニマルの飼育にやたらと推されていますが、ピンセットの構造でサイズ無駄にでかく、使い勝手悪いので私は好きません。
生体の口腔内を傷つけないために堅すぎない素材がいいと言われていますが、竹だから特段緩和されるとも思いません。使ってるとささくれてくるので余計に。
日本人は幸い箸の扱いに長けているので、それなら割り箸で十分かと思います。

マウスを鼻先でヒラヒラさせてたら食いついてきますが、ピンセット給餌に慣れていない置き餌食いの子の場合はケージ内の適当な場所にそのまま置きます。
置き餌食いの子は餌のサイズがよほど無茶でもない限り臆病で腰が引けているだけなので、マウスを置いているときに隙あり!とばかりに咬んでくることはありません。むしろそうしている間も逃げようとせこせこ動き回ると思います。
また、割り箸での給餌中に蛇が指に間違えてロックオンして誤って咬んできた、ということはうちでは一切ありません。アオダイショウはピットに頼っていないので、そうそう外しません。
指に飛ばれたときは単純に与え方が悪いと思います。

それから、蛇なので例に漏れず、頻繁な給餌は必要ありません。
慣れてくると餌を探しているような仕草が観察できるので、通常の給餌ペースと個体の様子を見て給餌量は調整しましょう。

※参考(うちでの給餌量の下限)
ベビー ピンクマウスS~M 週2~3回 1匹/回
ヤング ピンクマウスM~L 週1回 2~3匹/回
サブアダルト ホッパーマウス 週0.5~1回 2~3匹/回
アダルト アダルトマウスM~L 月2回 1~2匹/回


◆床材の敷き換え

アオダイショウは食べて割とすぐうんちを、また頻繁に尿もするので、結構な頻度で床材が汚れます。
ので、基本汚れたら交換。回転が速いので、お手軽なキッチンペーパーがいいかもしれませんね。


蛇は基本食べて排泄してたまに脱皮するだけの生き物なので、具体的なお世話は以上です。


以下応用編

◆ハンドリング

アオダイショウは臆病な生き物なので、基本的にはハンドリングは嫌がります。
が、元来のおとなしい性格のおかげか、成長するにつれて落ち着き、ハンドリングにもよく馴れてくれます。
よく「1日〇分を毎日!」とか言う人がいますが、毎日欠かさずとか時間を決めてとか決め決めにやらなくても本種はよく馴れます。
むしろ触りすぎて迷惑に思われない程度に「脅威ではない」アピールをすることが大事です。
日頃のお世話で刺激しないようなテク(具体的には素早くバタバタせず静かに)が求められるわけですね。

ハンドリングの実地では上から摘み上げるのではなく、掬い上げるように持ち上げること。その際蛇の顔の向いていない側から手を出すこと。
また、おどおどせずに、蛇が状況を捉え切れていないうちに素早く手に乗せてしまうのがコツです。

持ってからのコツは「持つ」のではなく「乗られる」ようにすることです。
ine2_3
掴まない、絡まれるの…(ブルゾン並感

師匠は「ハンドリングするときは蛇が落ち着きやすい枝になれ」と仰ってました。
アオダイショウには手の上での独特の寛ぎ姿勢があるので、落ち着きやすい姿勢になるよう極力自由に乗られてあげましょう。

また、もし手に乗せた状態で逃げ回ろうとしててんやわんやしたときは、蛇を乗せた手を高く掲げるようにして持つと、手の方に戻ろうとします。
ine2_1
高低感覚がはっきりしているんでしょうね。木登りが上手といっても、やはり落下するのは気持ちよくないんでしょう。

 
とは言え、馴れていないうちはたまに飛んできたりします。
怪我して不幸になるのは嫌なので対策も書きましょう。


◆咬撃への対処

アオダイショウは基本的に温厚なので、よっぽど機嫌が悪いタイミングか、よっぽどビビらせるかしないと咬んでくることはありません。
給餌の前後で餌と間違われ咬まれることはあると聞きますが、それはアオダイショウが悪いのではなく飼い主の不注意です。

アオダイショウがよく咬撃に出るタイミングとしては、ハンドリングしようとした時です。
蛇の中にはハンドリングしている(手に乗せている)最中でもお構いなく咬んでくる種もいますが、アオダイショウについてはハンドリング中は逃げようとするか落ち着いているかのどちらかで、よほど嫌な持ち方でもしない限りは咬まれることはないと思います。

ハンドリングしようとした時に咬まれる要因は
・うかうかしていた(素早く乗せることで対処可)
・手の位置が悪かった(アオダイショウの咬撃範囲を見極めれば対処可)
・掴み方が悪かった(掬うようにすれば対処可)
・機嫌が悪かった(触らなければ対処可)

手の位置ですが、アオダイショウは1回の挙動で頭部の向きをギュルンと変えてきますが、いきなり全方位に対処できるほど守備範囲は広くありません。
頭の向いた側とは逆の方から触れるようにすれば、大抵の場合まず逃げに走るので、その隙に颯爽と掬い上げましょう。

また、咬む余地を与えない手の向け方も重要です。蛇は口が大きく開くといえど、さすがに咬みつける大きさには限度があります。
咬みそうな挙動だと思ったら手のひらをかざしましょう。大体は無駄だと悟って咬撃に出ません。
指を開かず、手全体を大きく見せることがコツです。

が、以上のような注意を払っても、どうしようもなく機嫌が悪く飛んでくるケースはあります。
前述していますが、うちの子の中にたまにどうしようもなく機嫌を損ねる子が居ます。そういうときはもう触らず放置に越したことはありません。
ハンドリングは蛇にとってはストレスでしかないので、人間の都合でいつでも触れるとは思わず、様子を見て控えるようにしましょう。


◆咬まれた後の対処

手のひらは皮が厚いので噛まれてもひどくはならないのですが、指や腕などを噛まれると、一瞬鋭利な痛みの後に血がダラダラ出ます。
アオダイショウの牙は魚の小骨のように小さくするどく、怪我自体も痛みも大したことはないのですが、割と血は出ます。
おそらく軍手くらいしていれば成体サイズに咬まれても牙が届かず怪我もしないと思います。

本種は毒持ちではありませんが、流通しているアオダイショウの中にはワイルドの子も多く、それらは野生で何を食べてどんな雑菌を口の中に飼っているかわからないので、感染症予防のために、咬まれたらすぐ流水と石鹸でよく洗い、消毒しましょう。

私は未熟なことに割りと咬まれて怪我していましたが、よく洗いよく消毒することで、今のところ大事には至っていません。
何にしても、一番の予防は「咬まれない付き合い方をすること」に尽きますね。


というわけで総評

◆アオダイショウの飼育難易度

激易

・性質面

性 格 ◎ 超温厚(多少の個体差・WCの気難しさを考慮しても◎)
エ サ ◎ 調達しやすい。雑食だがマウスで終生飼育可。
臭 い 〇 多少の青臭さはあるが基本的には無臭。(臭腺被害はCBだとほぼない) 
環 境 ◎ 基本的には季節ごとの温度管理と飲み水、簡易シェルターで可。
脱 走 △ 脱走上手。稀にプラケの蓋をこじ開ける個体がいるので注意。
繁 殖 〇 容易。ただし幼体の餌は要考慮。
値 段 ◎ 本種より安価の蛇は居ない。(モルフ・色変・アルビノは別)


・飼育面

手 間 ◎ ほぼかからず。
費 用 〇 他の蛇と比べて安価で済む。
触合い 〇 ハンドリングは容易。動きが速いので注意。


簡単、の一言に尽きます。
とにかく、申し訳ないほど手間がかかりません。

餌のマウスの調達や保管が一番手間と言っても過言はない気がしますね。

恐らく日本人…というか日本で蛇を飼育することを考えたら、本種が一番簡単なんじゃないでしょうか?

大人しくて渋可愛いアオダイショウ
一家に一匹、いかがですか?

↓シリーズはコチラ↓
アオダイショウ飼育
①アオダイショウとは 
②飼育環境 
③お世話 (コレ)

こんにちは~。

ine1_1

こんぶちゃん♂

前回はペットスネークとしてオススメしたアオダイショウの性質を書きましたが、今回は実際にうちではどのようにアオダイショウを飼育しているか、飼育環境の構築について書いていきます。


基本環境について


◆飼育温度

基本的には人が普通に生活できる室温内に置けば問題ありません。
目安としては15~26℃くらいが適当でないかと思います。
本種について注意すべき点は「夏場の高温」と「冬場の低温」です。
冬についてはヒーターで加温なり、加温された人の生活空間に置いておけば問題ないのですが、夏場は温度を下げるのが難しいです。
可能であれば冷房のきいた部屋に置いておくのが安心ですが、日中家を留守にするので冷房などがもったいないと感じる場合は、500mlペットいっぱいに水を凍らせた冷凍ボトルをケージ脇に置くか、タオルなどで表面と蛇の皮膚とが触れないようきちっと巻いてガムテープか何かで固定したものをケージ内に(その場合そこそこの広さと立体的な遊びのあるケージが必要になります)横たえておくことで、1日程度冷房ナシでも冷温効果をキープできます。
が、上記方法を試す場合は温度の低限高限を記録できる温度計などでシミュレーションし、温度の遷移を確認してからすることをおすすめします。
計測機能付きの温度計は普通のものより値は張りますが、クーラーつけっぱなしよりは安上がりです。
また、こまめな水換えで、冷えた水で水浴できるようにしておくといいかと思います。


◆飼育湿度

こちらも温度と同じく、基本的には日本の気候に倣います。
うちではおおよそ40~60%の合間でキープしており、脱皮前は70%くらいまで加湿します。
基本的にはケージ内に開けた水入れを置いておけば加湿装置になります。
あとはケージにもよりますが、冬場など乾燥する季節は空気穴の一部をマスキングテープで塞ぐなどして保湿するために工夫しましょう。


設備について


◆ケージ

プラケ等、生体のサイズに合わせて調整。
プラケや衣装ケースの場合、隙間から脱走したりふたをこじ開けたりすることがあるので、空気穴やふたの固定には気を遣いましょう。
アオダイショウは昼行性で、陽が出ている間は散策しますが、基本的には狭苦しい場所でひっそり隠れているのを好む種です。ので、過度に広い底面積は必要ありません。
一方アオダイショウは半樹上棲種のため立体的な活動範囲を考慮すべきと言えます。

定説の「とぐろの3倍の面積」で云うと、アオダイショウ成体(体長1.5mほど;本種は最大2mほどになると言われていますが、個人的な所感では2mマックスのサイズまで成長する個体はそこまで多くない気がします。)を想定した場合、とぐろの直径が20cmとすると、とぐろの面積はおおよそ314~400c㎡
その3倍なので推奨されるケージの底面積は942c㎡以上ということです。
市販ケージの規格で考えると、前面幅が45cm程度のケージが適当ではないかと思います。





よりゆとりを持って飼育したい場合は前面幅60cmもあれば十分かと思います。




また、蛇の飼育に衣装ケースを用いる人が多いですが、本種は大蛇系と違い体型が細い上隙間にもぐりこむのが得意なため、ケース内の引き出しと囲いの隙間部分から脱走する恐れがあります。
脱走防止加工ができないようであればあまり推奨はできません。
脱走防止加工については、引き戸用のクッションテープの厚めなものなどで可能ですが、個体によってはそれでも脱走しようとして隙間に挟まって立ち往生していることもあるので注意が必要です。

本種については推奨サイズより広いケージでも何らストレスなく生きると思いますが、前述の通り大人しい種なので、組み方によっては持て余す空間が多くなり、もの寂しくなるかもしれません。
また、蛇の精神衛生上落ち着ける場所は必須なので、ケージの広さに係わらずシェルターなど落ち着ける場所を設けるようにしましょう。


◆床材

アオダイショウは食っては排泄し食っては排泄しと、せわしなく床材を汚します。
ので、糞尿をよく吸着する素材が臭い防止や衛生面ではお勧めです。
レイアウト重視で組むならおがくずやウッドチップなどがいいと思いますが、目の細かいものだと餌に付着して誤飲する可能性があります。
うちでは新聞紙を何重かに折った上にペットシーツを敷いています。小さい頃はキッチンペーパーだったり。
新聞紙はお手軽ですが単体では吸水性が弱く、生体がうんちまみれになることがあります。
また、ペットシーツ単体では、アオダイショウはもぐりたがりなのでペットシーツの下にもぐってそのまま排泄…というケースもあります。
新聞紙と重ね敷きするのは、もぐり防止の予防策ですね。
糞尿がケージに付着して乾くと掃除が面倒ですし…床材をきっちりしたところで生体が動き回る限りは壁面にも付着するんですけどね。

という具合で、交換しやすく吸水性のいいものが推奨されます。
成体になるまではキッチンペーパーがおすすめです。




◆シェルター

アオダイショウは臆病な性格なので、みだりにストレスを与えないために隠れ家を用意するべきです。
導入したての頃に環境の変化に戸惑い拒食する子もいますが、シェルターを入れて置き餌をするとすんなり食べたというケースをうちでも実際に経験しています。

爬虫類でありきたりなものと言えば既製品のロックシェルターやウェットシェルター、タッパーの横や上に穴が空いたものなどがありますね。
また、既製品でなくてもトイレットペーパーやサランラップの芯、空の牛乳パックを洗って切ったもの、割れてしまった植木鉢など、身近にあるものが意外と有効にシェルターとして機能します。
野生下では土手の排水パイプの中で丸くなっている姿がよく見受けられるように、蛇は細長い生き物なので筒状のシェルターでも居付きます。
牛乳パックなんかは洗って再利用できたり、捨てるのも楽なので意外と便利ですよ。

サイトによっては「脱皮の際体をこすり付けて皮を剥くため、シェルターの素材はつるつるでなくざらざらなものがいい」と書かれているところがありますが、全くもってその必要はありません
うちにはシェルターを入れず飼育している(隠れ家というか姿を隠す用にキッチンペーパーをゆるく敷いているだけの)子も居ますが、毎度何ら問題なくスムーズに脱皮しています。
プラケの表面はつるつるですが、脱皮時蛇の皮は柔らかく水気を含んだ摩擦しやすい状態になっているので、脱皮に際してはプラケの壁面にこすり付けるだけで十分です。特別こすりつけるための設備が必要ということはありません。
シェルターを設ける場合は材質云々より、蛇が隠れやすいか、実際に落ち着いているかなどを観察しながら適宜適当なものを用意するのがいいと思います。
(上記は水浴器を設置し、適切な温度湿度(脱皮前で多少の加湿)を維持している上での話です。)


◆水入れ

飲み水と、脱皮前や暑い時期に体を冷やすための水浴用を兼ねて、生体が浸かれるサイズの水入れを用意しましょう。
タッパーなどが便利ですが、うちでは100均の丼(食器)なども使っています。
うちの師匠はお気に入りの極上個体の水入れには土鍋を使ったりしていました。笑いましたが、土鍋は熱がよく伝わる点大蛇系の水入れとしては使いようによっては合理的と言えますし、中々味があってあれはあれでよかったです。(笑)

蛇は意外と力持ちなので、軽い素材の器に浅く水を張っただけだと、ひっくり返してケージが水浸しになることがあります。
そこそこのサイズで底面が安定したものに6~7分目くらいで深めに水を張るのがいいと思います。
…とは言っても、ひっくり返す子はどうしてもひっくり返すので、ときにはあきらめも必要ですね。

余談ですが、脱皮前に全身水浴が必要かどうかというのも実際に検証しましたが、必ずしも全身水浴ができる環境でなくても、温度湿度が適当に保たれていれば問題なく脱皮はできるようです。
が、必須ではないとしても不全を起こしてしまっては大変なので脱皮前は注視して、水入れは極力用意しましょう。

また、飲み水は2日に1回ほどのペースで変えるようにしましょう。
あまり放置すると器の中に水垢が付いたりして雑菌が繁殖してしまうかもしれません。

最も、野生下では雑菌まみれの環境でも生きている丈夫な種なので多少は大丈夫だとも思いますが、それでも衛生的な環境を保つことは蛇の生活環境・共生する人間の環境にとってプラスになります。


◆止まり木

アオダイショウは完全樹上棲ではありませんが、野生下では木の枝などに登ってバスキングしたり、樹上で鳥類を捕食する習性が見られます。
もちろん止まり木は無くても問題ないのですが、あればより立体的な活動が観察できるほか、蛇にとっても活動範囲が増えて運動する機会が増えます。
ツリーパイソンよろしく樹上でとぐろを巻いている姿が見られたり、面白いので入れてみてはいかがでしょうか?

ちなみにうちではパーチのほか、サランラップの芯を加工したアスレチックや鹿の角などを入れたりしています。




◆パネルヒーター

うちでは晩秋~春までは、ケージ底面の何割かをパネヒに乗せ、ホットスポットを作って保温しています。
が、日本においては大抵の地域で年の大半は保温せず室温(人が快適に生活できる温度)で飼育できます。
また、秋頃気温が下がってきたら、冬でなくても食後には消化を促進できるよう加温すると安心です。


◆日光

アオダイショウは野生下では結構日光浴をします。
河川敷に木の枝が落ちてると思ったらアオダイショウだった~なんて経験がある人もいるんじゃないでしょうか?
アオダイショウに限らずですが、日光浴はカルシウムを吸収するためのビタミンDを体内で生成するのにとても大事なプロセスです。
バスキングライトまでは不要だと思いますが、日中はケージが陽に当たる位置に置くといいかと思います。

ただし、夏など暑い季節の日光は過度な高温で体調を崩す恐れがあるので、ほどほどに影がかかり、生体がケージ内で暑くない位置に移動できるよう調整しましょう。



という感じでしょうか?


・ケージ 幼齢期  800円(パノラマMを想定)
     成熟期 3000円(パノラマビッグを想定)

・床材       ???円(モノによる)

・シェルター      0円(牛乳パックなどありものの場合)
         2000円(既製品の場合、幼~成への買い替え含め)

・水入れ      100円(100均で丼なりタッパーなり)

・止まり木       0円(ありもので手作り)
         1600円(成体用三晃パーチL想定)

・パネルヒーター 3000円(ピタ適1号で終生飼育可)



設備費用合計 およそ5000~10500円

これだけ揃えれば余裕で飼育可能です。
あーあと、ケージを洗っている間の仮住まい用のプラケなどもあると楽ですね。
ここにほんの数点足すだけで他の爬虫類も飼えますが、その数点がまた手間だったり高かったりするんですよね…


さて、飼育環境はこんなものなので、次回は実際のアオダイショウの世話についてお話します。

↓続きはコチラ↓
アオダイショウ飼育
①アオダイショウとは 
②飼育環境 (コレ)
③お世話 

日本においてペットスネークとして人気の種は
ナミヘビではコーンスネーク
ボア・パイソンではボールパイソン
あたりが二巨頭といった感じでしょうか。

いずれも様々なモルフが確立されており、鑑賞しがいがあって楽しい蛇です。

そんな具合なので、特にコーンスネークの影に隠れて注目が薄いですが、日本固有種であるラットスネークの一種、うちでも飼っているアオダイショウについて数回に分けて書いていこうと思います。

aota

くぬぎちゃん♀


ペットスネークとしてオススメしたいアオダイショウ
…なんですが、簡単に生態紹介を



◆アオダイショウとは

アオダイショウ Elaphe climacophora
ナミヘビ科 ナメラ属

日本固有種(国後島固有色変血統が人気ですね。

全長は最大で2m近くになる、日本本土最大種。
良く言えば渋い、悪く言えば地味なくすんだ青緑の体色。

主な餌はげっ歯類と鳥類、両生類も食べる雑食蛇。

怒ったりビビったりすると臭腺から臭い液体を出す習性があるが、CB個体はあまり出さないイメージ。

幼体はマムシに擬態したような模様があるが、成長するにつれて薄まっていき、やがて薄く縦縞が形成される。
一方、幼体時から縦縞が形成されたストライプ(パターンレス)の変異が優性遺伝することが知られている。


日本で最もポピュラーな蛇の一角というところでしょうか。


◆アオダイショウの棲息環境

注目したい点は、日本の在来種であるということ。

つまり、日本の気温気候に対応しつつ野生で生きる種であるということ。

ペットとして流通している爬虫類の多くは保温保湿、種によっては紫外線用のバスキングライトなど、環境構築には手間とお金(場合によっては生体より高価に…)がかかります。
が、アオダイショウは日本の環境がそのまま適当な棲息環境と言えるので、外国産の輸入爬虫類と比べて格段に環境構築の手間隙費用が少なく済みます。

おっと、全く必要ないという話ではありません。
冬などは保温を怠ると冬眠するケースがあります。
冬眠と云うと「眠」という字が入っているので楽なものだと思う人もいるかもしれませんが、実はかなり繊細かつリスキーな習性で、十分な栄養を蓄えずに冬眠してしまうと越冬してもそのまま目覚めず…という事態になることも十分考えられます。
特に成熟前の個体では、冬場はパネルヒーターなどで適宜保温しつつ様子を見ておくのが安全ですね。
十分に育ち、体躯が仕上がっていれば冬眠させても問題ありません。


また、アオダイショウは半樹上棲です。
野生下では木に登ってバスキングするほか、鳥の巣から餌を捕食する習性が見られます。
日本家屋に馴染みのある種で、屋根裏に蛇が出た!なんてケースも大体がアオダイショウでしょう。
実は結構木登り上手さんなんですよね。
なんでも、お腹のうろこをひっかけて水平面でもすいすい上っていけるとか。
うちの幼子たちはプラケの中にいない!と思ったらプラケの天井面に張り付いてたってことがよくあります。



◆アオダイショウのご飯

通常アオダイショウはげっ歯類や鳥類を餌としますが、幼体時はより飲みやすいサイズのカエルも捕食するといわれています。
ペットとしてのアオダイショウの餌に主に用いられるのはいわゆるマウスですね。
生まれたてのアオダイショウはピンクマウスの規格サイズでは飲むのに手間取るため、繁殖まで手がける場合はベビーの給餌を考えないといけません。
鳥のささみなども食べるので、人の食用に買ったものを適度なサイズに切って与えてもいいかもしれません。

ちなみに私個人の所感ですが、本種は比較的冷凍マウスにも餌付きやすい印象です。
ただ性格的に臆病なので、ピンセットから食べるのに最初は抵抗を示す子もいます。
そういう場合はシェルターを設置した上置き餌で一晩暗所で放置すると翌朝にはマウスが無くなっているということが多いです。


◆アオダイショウの性格

アオダイショウはとても温厚で臆病な性格です。
基本的には狭苦しいところにちんまり鎮座したがります。
一方で動く時はとても素早い動きを見せるので、ハンドリングの際はピューっと逃げてしまわないよう気を遣う必要があります。
怯えているときは逃げ、逃げ場がないときはしっぽを小刻みに震わせて威嚇してきます。

また、シマヘビを初め他の和蛇と比べて温厚とはいえますが、臆病なので極限にビビると噛み付いてきます。
蛇の咬撃については、気性の荒い種が攻撃目的で飛んでくるタイプと、ビビってどうしようもないときに最後の抵抗として咬んでくるケースがあります。
アオダイショウが飛んでくるときは大抵の場合後者です。餌を与えた前後で安易に手を近づけると勘違いして咬んでくることがありますが、餌じゃないとわかればすぐに離れます。

ちなみに、アオダイショウにも機嫌が悪いときがあります。
うちに居る子の中に、何がきっかけかわかりませんが唐突に機嫌を悪くしている子が居て、そういうときは「シャーシャー」言いながらプラケの壁面にガンガン頭突きしています。
そんなときは触らないに越したことはないので、プラケが隠れるよう新聞紙や布で覆って放置で一晩経てば収まります。
上記は例外であってその子も普段は温厚ですので、よほど扱いが悪いわけでなければ平和な関係を築けるはずです。

また、本種は成熟するにつれて佇まいが落ち着いてきます。
大きくなればなるほど大人しくなっていく(うちのこ。統計)(私らの扱いを蛇が脅威視しなくなった・慣れただけ、ということだと思いますが、うちでは一般的なトリートメントしかしていないので普通に飼育していればそれくらい馴れるものなんだと思います。)ので、アダルトとの対峙で大きな咬傷を負う心配はさほどありません。
とは言っても、100%咬まないなんて保証はありませんけどね。
咬んできそうなタイミングを掴んで、要は咬まれない扱いをすればいいという話です。

あ、WC個体は人馴れしていないのでCB個体に比べて気難しい節はありますが、大抵の場合WCで難儀するのは咬撃よりもむしろ臭腺の方ですね。


と、こんなところでアオダイショウという蛇のおおまかな性質が挙げられたかなと思いますので、次回はアオダイショウ飼育にあたっての環境構築についてお話しようと思います。

↓続きはコチラ↓
アオダイショウ飼育
①アオダイショウとは (コレ)
②飼育環境 
③お世話 

このページのトップヘ