はい、初回はコオロギです。
コオロギとひとえに言ってもイエコだフタホシだと違いはありますが、養殖してみたところ多少の差異はあれど結局コオロギはコオロギという感じだったので、ひとまとめに書いてしまいます。

◆メリット
・設備構築が楽
・容易かつコンスタントに殖える

新聞紙と適当な高さの衣装ケースがあれば十分飼えます。
餌用昆虫系に共通ですが、蒸れは厳禁(コオロギの場合、自分の糞尿のアンモニアで中毒死する。)なので、蓋はくりぬいてネットを被せるなどなど。
繁殖床もトイレットペーパーやティッシュペーパーを湿らせて置いておけば勝手に産んで勝手に殖えてくれます。

◆デメリット
・臭い
・うるさい
・弱い(あらゆる要因ですぐ死ぬ)
・さかんに共食いする
・すばしっこい(特にイエコ)
・卵の管理が必要

サイクルを確立しつつ養殖しようとすると、成虫頭数最低100匹~(うちでは最大500匹)をコンスタントにキープしなければいけないので、まぁ四六時中大合唱です。
相当うるさいですが、私はコオロギの大合唱部屋でも普通に寝られるくらいにはすぐ慣れました。

しかし、とにかく臭いのはどうにもなりません。
コオロギは気をつけてこまめに掃除していてもすぐ臭くなり、生体は一度臭くなると掃除しても臭いままです。
セオリーでいけば水浴びでもさせれば臭いは落ちるのだと思いますが、コオロギですから水浴びさせようものなら大量死必至です。洪水です。
臭さは日に日に増していく一方なのに、それ以上臭くならないようこまめに掃除する手間隙は想像以上にしんどいです。

また、コオロギは死骸を放置するとこれまた形容しがたい悪臭がします。
本種は全然頑丈でなく、すぐにくたばりやがります。
ちょっと水を切らすとバタバタ死に、ちょっと蒸らすとバタバタ死に、とにかく弱いです。
割と気に掛けてあげないといけないので、クソ手間です。

加えて本種はさかんに共食いもします。
飲み水を切らさず供給、動物性たんぱく質を含むフード、十分にゆとりのある空間など、ありとあらゆる策を講じましたが、結局共食いはなくならないので、本種はそういう種だと諦めました。
油断すると自分で産んだ卵も産卵床ごとバクバク食い散らかします。
そういうわけで産卵床は一定数産んだ様子が見られたら隔離して管理しなければなりません。
で、生まれた幼虫はちょっとした水滴で表面張力で溺死するのでまた管理がめんどくさいです。

とにもかくにも手間です。
その一言につきます。
正直、その手間隙は、買いにかかるコストを軽々凌駕します。

なので、よほど大規模な養殖を専用の施設でするわけでもなければ、都度必要な数買った方が断然お得だと思います。


◆養殖難易度

普通
ハイペースでばんばん殖えるので、養殖自体の難易度は高いわけではありません。
ですが、結局臭いのと手間を取られることを考えたら、個人飼育の規模ではわざわざ養殖するメリットがありません。
餌代は浮きますが、浮いた餌代以上に疲れ果てます。


◆コオロギの食育

さて、それでも養殖したいという方に、栄養価の高いコオロギを本命ペットに食べさせるべく私が講じた食育内容を記します。

基本的に餌は以下の通りです。
・小松菜やキャベツなどの葉物野菜
・りんごやバナナなどの果物
・マウスフード
・チャボの餌
・昆虫ゼリー
・余したレオパゲルやレオパフードなど
△ドッグフードなど

小松菜やキャベツなどの葉物野菜やりんごやバナナなどの果物は、人が料理に使った余りの切れ端を与える程度でも十分な量の供給ができます。
しかし、水分と栄養分を多分に含んでいるので、放置するとカビが生えます。
食べ残しがあれば一晩二晩のうちに回収するのが良いでしょう。

そこに加えマウスフード(大抵のマウスフードはドッグフードなどと比べ低カロリーなので、コオロギの常食としてはもってこいです。)やチャボの餌がメインとなります。
昆虫ゼリーはたんぱく源が豊富な上、水切れ対策にもなり、便利です。

余したレオパゲルやレオパフードもコオロギ用の餌として転用可能です。
また、爬虫類用の人工飼料を食べたコオロギを爬虫類に食べさせることで、人工飼料に餌付きやすくなるというケースも多くあります。

ドッグフードは高カロリーすぎるので、常食として与えていると、本命生体に食べさせるときに負担になることがあります。
なので、私は用途としては
・コオロギの幼生の立ち上げ
・本命生体の産後の立ち上げ
用に、食わすコオロギを隔離してドッグフード等を多少与えておくくらいです。

ドッグフードは粉々にして無糖ヨーグルトに溶いたものを産後のレオパに与えたところ、見る見るうちに細った尻尾がぷりぷりになりました。
効果は確かなものですが、確かすぎるので相当にカロリーが高いのだと思います。
立ち上げにマウスを与える場合の打率を考えると手軽には思えますが、基本的には普段からきちんと栄養供給しておいて、やむを得ないときの手段として用いるのがいいと思います。

幼生については、チャボの餌はそのままのサイズだと食べられないので、ドッグフードと一緒にすり鉢で砕いて与えます。
また、幼生では水のみ設備でおぼれるケースが多々見られるので、葉物野菜や昆虫ゼリーでの水分補給が栄養面、安全面共におすすめです。