こんにちは~。

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こんぶちゃん♂

前回はペットスネークとしてオススメしたアオダイショウの性質を書きましたが、今回は実際にうちではどのようにアオダイショウを飼育しているか、飼育環境の構築について書いていきます。


基本環境について


◆飼育温度

基本的には人が普通に生活できる室温内に置けば問題ありません。
目安としては15~26℃くらいが適当でないかと思います。
本種について注意すべき点は「夏場の高温」と「冬場の低温」です。
冬についてはヒーターで加温なり、加温された人の生活空間に置いておけば問題ないのですが、夏場は温度を下げるのが難しいです。
可能であれば冷房のきいた部屋に置いておくのが安心ですが、日中家を留守にするので冷房などがもったいないと感じる場合は、500mlペットいっぱいに水を凍らせた冷凍ボトルをケージ脇に置くか、タオルなどで表面と蛇の皮膚とが触れないようきちっと巻いてガムテープか何かで固定したものをケージ内に(その場合そこそこの広さと立体的な遊びのあるケージが必要になります)横たえておくことで、1日程度冷房ナシでも冷温効果をキープできます。
が、上記方法を試す場合は温度の低限高限を記録できる温度計などでシミュレーションし、温度の遷移を確認してからすることをおすすめします。
計測機能付きの温度計は普通のものより値は張りますが、クーラーつけっぱなしよりは安上がりです。
また、こまめな水換えで、冷えた水で水浴できるようにしておくといいかと思います。


◆飼育湿度

こちらも温度と同じく、基本的には日本の気候に倣います。
うちではおおよそ40~60%の合間でキープしており、脱皮前は70%くらいまで加湿します。
基本的にはケージ内に開けた水入れを置いておけば加湿装置になります。
あとはケージにもよりますが、冬場など乾燥する季節は空気穴の一部をマスキングテープで塞ぐなどして保湿するために工夫しましょう。


設備について


◆ケージ

プラケ等、生体のサイズに合わせて調整。
プラケや衣装ケースの場合、隙間から脱走したりふたをこじ開けたりすることがあるので、空気穴やふたの固定には気を遣いましょう。
アオダイショウは昼行性で、陽が出ている間は散策しますが、基本的には狭苦しい場所でひっそり隠れているのを好む種です。ので、過度に広い底面積は必要ありません。
一方アオダイショウは半樹上棲種のため立体的な活動範囲を考慮すべきと言えます。

定説の「とぐろの3倍の面積」で云うと、アオダイショウ成体(体長1.5mほど;本種は最大2mほどになると言われていますが、個人的な所感では2mマックスのサイズまで成長する個体はそこまで多くない気がします。)を想定した場合、とぐろの直径が20cmとすると、とぐろの面積はおおよそ314~400c㎡
その3倍なので推奨されるケージの底面積は942c㎡以上ということです。
市販ケージの規格で考えると、前面幅が45cm程度のケージが適当ではないかと思います。





よりゆとりを持って飼育したい場合は前面幅60cmもあれば十分かと思います。




また、蛇の飼育に衣装ケースを用いる人が多いですが、本種は大蛇系と違い体型が細い上隙間にもぐりこむのが得意なため、ケース内の引き出しと囲いの隙間部分から脱走する恐れがあります。
脱走防止加工ができないようであればあまり推奨はできません。
脱走防止加工については、引き戸用のクッションテープの厚めなものなどで可能ですが、個体によってはそれでも脱走しようとして隙間に挟まって立ち往生していることもあるので注意が必要です。

本種については推奨サイズより広いケージでも何らストレスなく生きると思いますが、前述の通り大人しい種なので、組み方によっては持て余す空間が多くなり、もの寂しくなるかもしれません。
また、蛇の精神衛生上落ち着ける場所は必須なので、ケージの広さに係わらずシェルターなど落ち着ける場所を設けるようにしましょう。


◆床材

アオダイショウは食っては排泄し食っては排泄しと、せわしなく床材を汚します。
ので、糞尿をよく吸着する素材が臭い防止や衛生面ではお勧めです。
レイアウト重視で組むならおがくずやウッドチップなどがいいと思いますが、目の細かいものだと餌に付着して誤飲する可能性があります。
うちでは新聞紙を何重かに折った上にペットシーツを敷いています。小さい頃はキッチンペーパーだったり。
新聞紙はお手軽ですが単体では吸水性が弱く、生体がうんちまみれになることがあります。
また、ペットシーツ単体では、アオダイショウはもぐりたがりなのでペットシーツの下にもぐってそのまま排泄…というケースもあります。
新聞紙と重ね敷きするのは、もぐり防止の予防策ですね。
糞尿がケージに付着して乾くと掃除が面倒ですし…床材をきっちりしたところで生体が動き回る限りは壁面にも付着するんですけどね。

という具合で、交換しやすく吸水性のいいものが推奨されます。
成体になるまではキッチンペーパーがおすすめです。




◆シェルター

アオダイショウは臆病な性格なので、みだりにストレスを与えないために隠れ家を用意するべきです。
導入したての頃に環境の変化に戸惑い拒食する子もいますが、シェルターを入れて置き餌をするとすんなり食べたというケースをうちでも実際に経験しています。

爬虫類でありきたりなものと言えば既製品のロックシェルターやウェットシェルター、タッパーの横や上に穴が空いたものなどがありますね。
また、既製品でなくてもトイレットペーパーやサランラップの芯、空の牛乳パックを洗って切ったもの、割れてしまった植木鉢など、身近にあるものが意外と有効にシェルターとして機能します。
野生下では土手の排水パイプの中で丸くなっている姿がよく見受けられるように、蛇は細長い生き物なので筒状のシェルターでも居付きます。
牛乳パックなんかは洗って再利用できたり、捨てるのも楽なので意外と便利ですよ。

サイトによっては「脱皮の際体をこすり付けて皮を剥くため、シェルターの素材はつるつるでなくざらざらなものがいい」と書かれているところがありますが、全くもってその必要はありません
うちにはシェルターを入れず飼育している(隠れ家というか姿を隠す用にキッチンペーパーをゆるく敷いているだけの)子も居ますが、毎度何ら問題なくスムーズに脱皮しています。
プラケの表面はつるつるですが、脱皮時蛇の皮は柔らかく水気を含んだ摩擦しやすい状態になっているので、脱皮に際してはプラケの壁面にこすり付けるだけで十分です。特別こすりつけるための設備が必要ということはありません。
シェルターを設ける場合は材質云々より、蛇が隠れやすいか、実際に落ち着いているかなどを観察しながら適宜適当なものを用意するのがいいと思います。
(上記は水浴器を設置し、適切な温度湿度(脱皮前で多少の加湿)を維持している上での話です。)


◆水入れ

飲み水と、脱皮前や暑い時期に体を冷やすための水浴用を兼ねて、生体が浸かれるサイズの水入れを用意しましょう。
タッパーなどが便利ですが、うちでは100均の丼(食器)なども使っています。
うちの師匠はお気に入りの極上個体の水入れには土鍋を使ったりしていました。笑いましたが、土鍋は熱がよく伝わる点大蛇系の水入れとしては使いようによっては合理的と言えますし、中々味があってあれはあれでよかったです。(笑)

蛇は意外と力持ちなので、軽い素材の器に浅く水を張っただけだと、ひっくり返してケージが水浸しになることがあります。
そこそこのサイズで底面が安定したものに6~7分目くらいで深めに水を張るのがいいと思います。
…とは言っても、ひっくり返す子はどうしてもひっくり返すので、ときにはあきらめも必要ですね。

余談ですが、脱皮前に全身水浴が必要かどうかというのも実際に検証しましたが、必ずしも全身水浴ができる環境でなくても、温度湿度が適当に保たれていれば問題なく脱皮はできるようです。
が、必須ではないとしても不全を起こしてしまっては大変なので脱皮前は注視して、水入れは極力用意しましょう。

また、飲み水は2日に1回ほどのペースで変えるようにしましょう。
あまり放置すると器の中に水垢が付いたりして雑菌が繁殖してしまうかもしれません。

最も、野生下では雑菌まみれの環境でも生きている丈夫な種なので多少は大丈夫だとも思いますが、それでも衛生的な環境を保つことは蛇の生活環境・共生する人間の環境にとってプラスになります。


◆止まり木

アオダイショウは完全樹上棲ではありませんが、野生下では木の枝などに登ってバスキングしたり、樹上で鳥類を捕食する習性が見られます。
もちろん止まり木は無くても問題ないのですが、あればより立体的な活動が観察できるほか、蛇にとっても活動範囲が増えて運動する機会が増えます。
ツリーパイソンよろしく樹上でとぐろを巻いている姿が見られたり、面白いので入れてみてはいかがでしょうか?

ちなみにうちではパーチのほか、サランラップの芯を加工したアスレチックや鹿の角などを入れたりしています。




◆パネルヒーター

うちでは晩秋~春までは、ケージ底面の何割かをパネヒに乗せ、ホットスポットを作って保温しています。
が、日本においては大抵の地域で年の大半は保温せず室温(人が快適に生活できる温度)で飼育できます。
また、秋頃気温が下がってきたら、冬でなくても食後には消化を促進できるよう加温すると安心です。


◆日光

アオダイショウは野生下では結構日光浴をします。
河川敷に木の枝が落ちてると思ったらアオダイショウだった~なんて経験がある人もいるんじゃないでしょうか?
アオダイショウに限らずですが、日光浴はカルシウムを吸収するためのビタミンDを体内で生成するのにとても大事なプロセスです。
バスキングライトまでは不要だと思いますが、日中はケージが陽に当たる位置に置くといいかと思います。

ただし、夏など暑い季節の日光は過度な高温で体調を崩す恐れがあるので、ほどほどに影がかかり、生体がケージ内で暑くない位置に移動できるよう調整しましょう。



という感じでしょうか?


・ケージ 幼齢期  800円(パノラマMを想定)
     成熟期 3000円(パノラマビッグを想定)

・床材       ???円(モノによる)

・シェルター      0円(牛乳パックなどありものの場合)
         2000円(既製品の場合、幼~成への買い替え含め)

・水入れ      100円(100均で丼なりタッパーなり)

・止まり木       0円(ありもので手作り)
         1600円(成体用三晃パーチL想定)

・パネルヒーター 3000円(ピタ適1号で終生飼育可)



設備費用合計 およそ5000~10500円

これだけ揃えれば余裕で飼育可能です。
あーあと、ケージを洗っている間の仮住まい用のプラケなどもあると楽ですね。
ここにほんの数点足すだけで他の爬虫類も飼えますが、その数点がまた手間だったり高かったりするんですよね…


さて、飼育環境はこんなものなので、次回は実際のアオダイショウの世話についてお話します。

↓続きはコチラ↓
アオダイショウ飼育
①アオダイショウとは 
②飼育環境 (コレ)
③お世話