レオパをこれから飼おうと思ってる人、もしかすると既に飼ってる人も「レオパ えさ」で検索したこと、ありませんか?
出るわ出るわ、色んな飼料。それほどまでに選択肢があるということです。
レオパ飼育も昔に比べると明るくなったんでしょうね。

さて

そんなこんなで一つ餌をとっても色々選択肢があるレオパの給餌事情について、その肝である「嗜好性」について個人的に思うことを記していこうと思います。


◆レオパはグルメ

飼っている人はすでにご存知かと思いますが、レオパはかなりグルメです。
好き嫌いが激しく、個体によって差があり、飼育者が難儀する要因でもあります。

よく聞く話で言えば「ハニーワームを食べさせたらハニーワームしか食べなくなった」という話です。

うちでは幸いハニワが入用に駆られる事態がほとんどなかったのでそうお世話になったこともないのですが、もしそうなると毎度ハニワを仕入れるのは結構大変なことです。

レオパのやっかいな捕食傾向には以下の三通りがあります。
・その餌が気に入ったからその餌しか食べない
・その餌の○○が気に障ったからその餌は絶対食べない
・飽きたから当面その餌は食べない

ハニワの案件は前者ですが、実は後者二つもあります。


◆案件『飽きた』
特にきっかけもなく、ある特定の餌を急に食べなくなることがあります。
私はそういった場合要因を特定する由もないので「あぁ飽きたのか」と早々にさじを投げ次の策を講じるのですが、この厄介なのが、ふとした拍子にまたホイホイ食べるようになることがあるという点です。

人工飼料メインで飼育している人にとっては飽きによる拒食はかなり大きなトラブルになりえます。
なんせ油断しきって他の飼料を用意してない人が多いでしょうから。
「虫は嫌だけど人工飼料なら…」そう思って飼い出したのに人工飼料を食べなくなって参った、なんて人もいるかもしれません。
私は普通にコオロギも養殖までしてたので、そのような場合に活餌への切り替えは一瞬ですが、いざ人工飼料を食べなくなったときどのような策を講じるか、セカンドオピニオンを考えておいてもいいかなと思います。
そもそもレオパは給餌を急ぐ生き物ではないので、よほど急く事情がない限りは悩む時間くらいはあります。
まぁすぐに活餌にシフトしなくても、人工飼料でもいくつか種類ありますしね。
色々手元にストックしておくか、むしろあらかじめ色々な飼料でまんべんなく餌付けておくぐらいしてもいいかもしれません。


◆案件『レオパゲルを食べなくなった』
知人から受けた相談事なのですが、あるとき急にレオパゲルを食べなくなったと
何かそうなる要因がなかったかと事細かに状況を聞くと、レオパが噛み付いたゲルを全力で振り回した拍子に、転がった糞の欠片をゲルにひっつかせたまま呑み込んでしまい、以降、それまでゲルを見ると血相を変えてかぶりついてきた子が、レオパゲルに見向きもしなくなったと…

丁度そのタイミングで飽きたということもありえますが、誤って糞を呑ませた直後から食べなくなったということなら、「この粘っこいのは臭くて不味いのが混ざってる」と思わせてしまったのがトリガーかもしれません。

結局その子はしばらくゲルを食べさせたコオロギを給餌しているうちまたゲルも食べるようになったそうです。
まぁ後になって調べようもないことですが、糞がトリガーならその拒食は防げたものかもしれないというのが肝ですね。

拒食の種はどこに転がっているかわかりません。
まぁそれとは別としても、糞尿の掃除は余念のないようにしましょう…


◆人工飼料と嗜好性
さて、話は変わりますが、私はある特定の人工飼料での飼育を展望している飼い主さんに必ず言うことがあります。

「人工飼料はいつ廃盤になるかわからない」ということを常に考えておくように と。

実際に今大人気のレオパゲルは一時製造中止になっていました。
今では安定して材料を確保できるようになったとご機嫌に流通していますが、いつ何時、何がきっかけで人工飼料が廃盤になるかわからないというリスクは常にあります。


ここで、これもよく聞く文句を持ち出しますが「人工飼料は嗜好性の高さに注目して選んでいる」という人が多いようです。

が、私は上記のような理由から、人工飼料に過度な嗜好性があっては逆に危ういんじゃないか、ということも危惧しています。
まぁ嗜好性が低いのよりかは幾分かマシだと思いますけどね。

ただ、中には「一度トライしてみたらダメだった」というだけで嗜好性を語るこらえ性のない飼育者さんも多いように思えます。
うちでは実際に検証しているので断言できますが、流通している人工飼料は大抵、きちんと手順を踏むことで、嗜好性も育み、食料としての機能をきちんと果たすものです。
本来活餌を食べる生き物に与えるのに、とりあえず目の前に差し出せば食べてくれる、というのが普通と思うのは違うと思います。
まぁグラブパイやレオパゲルの登場でそのイメージが払拭された方も多いと思うんですけどね。
あれはグラブパイやレオパゲルが普通なんじゃなくて、あれらの飼料が特別すごいんです。

脱線しました。

過度な嗜好性、つまりそれまで愛用していた人工飼料が廃盤になったとき、その餌しか食べない嗜好が育っていたら、その子は食い扶持がなくなってしまいます。
まぁ大抵の人工飼料で餌付けている子は動くエモノ(活餌)を見ると本能を思い出すのか勇んで噛みにいくことが多いと思うのですが、中にはそうでない子もいるかもしれません。
うちには1匹そのきらいの子がいるので、実はレオパゲルが廃盤になったら困るなぁとぼんやり思っているところでもあります。


人工飼料は便利です。
虫でちまちま給餌するより栄養価が高い上安定しているのは一目瞭然
(まぁ人工飼料で栄養価に難があるとお話にならないのですが)
何せお手軽で、ストックコストも手間もほぼかかりませんし。

ですが、それに頼りきりというのも危ういかもしれません。

なので私がオススメするのは以下の点

・人工飼料による餌付けを、二種以上の製品でまんべんなく行う。
人工飼料はその単一で終生飼育可能を謳う完全栄養食としてのウリが強いです。
が、現実的に「色々な物が食料として認知できる」、また栄養面では「色々な物を問題なく消化・消費できる」ようレオパを食育しておくことで、食い扶持を失うリスクを分散しようという意図があります。

・レオパが喜んで食べるか ではなく、レオパにどう食べさせるか
人の子にどうやってピーマンを食べさせるかみたいな話ですね。
つまり、はなから飼料のポテンシャルとしての嗜好性に期待するのではなく、レオパにどのようにして嗜好性を育ませるかということです。
差し出せば食べてくれるというのはお手軽で気も楽ですが、最初からそうあるのが当たり前と甘えていると、いざ食べなくなったときにうろたえると思います。
仮にそうなったときに、何らか別の飼料をどのように餌付けさせるか、その実地を経験として得ておかないと、とんちんかんな給餌や下手な強制に走ったりして余計にレオパの食が危ぶまれることになるかもしれません。
一般的に「嗜好性はそれほど…」と言われる人工飼料で餌付けるチャレンジをしてみるのもなかなか楽しいものですよ。


◆総括

多く現場で語られる嗜好性とは主に「当初の(初見ヒットからの継続における)嗜好性」を指して言われていると思いますが、その物差しで語る人の中には恐らく「そもそも餌として認知しているのか」という浅い段階で物を語っているケースも多分に含まれていると思います。
レオパの各餌に対する嗜好は、餌付けの仕方によって育むことができます。
もちろん各個体の好みや相性もあるので、いまいち感触が良くない場合もあると思います。
が、手放しに給餌することが孕むリスクとレオパの食育について今一度考える機会があってもいいのではないでしょうか。


と長々と書いてみましたが、現状のレオパ市場を鑑みると、結局この記事はただの蛇足なんですけどね。(笑)
現状多くの飼育者さんがお手軽に問題なく飼育できているであろうことは紛れもない事実なので、当面は何の問題もないでしょう。
ですが、食エリート?大食漢?好き嫌いせずなんでも食べるわが子を見るとなんとなく「この子はどこに出しても恥ずかしくない」なんて親心のようなものが芽生えて楽しい部分もあります。(笑)

私はひとまず、レオパゲルに優る人工飼料をいずこかがリリースしないか待ち遠しい思いですね~。